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テトリスエフェクト感想「大作JRPGを遊んでいる時のような鳥肌テトリス」
2018年11月25日
泣けるテトリス「テトリスエフェクト」爆誕。
テトリスエフェクトは、一言で言えば「泣けるテトリス」。
お前は何を言ってるんだ・・・?
って感じですよね。
ですが、遊んでみると、テトリスエフェクトという体験を簡単に言おうとすると、
その様になるのです。
はじめに断っておきますが、ゲームのルールや作り自体は
「テトリス」
そのものです。
新種のテトリミノが出てきたとか、
おじゃまテトリミノが降って来るとか、
新要素は一切なく、頑なにクラシックな「テトリス」を守り抜いている。
では、いったい何が新しくて、何が
「泣けるテトリス」
を作っているのか・・・??
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泣けるよ とっても
全く新しいテトリス体験を作る「音」の設計の秘密
テトリスエフェクトで感動を形作っている要素は、御察しの通り
音とグラフィック
です。
これを言葉で分解して伝えるのはかなり難しいのですが、
遊び終わってから
「あぁ、確かにそうだよね」
と感動の正体を分解して納得してもらうためにも、
頑張って言語化してみることにします。
まずは、単純に「音が気持ち良い」。
プレイしてすぐに気づくのが、操作音が音楽に溶け込んでいて、しかもBGMのリズムに合っている。
通常、ゲームでは操作ボタンを押せば押すだけ音がなります。
なので、ハードなプレイで高速でボタンを連打すると、
ゲームっぽい「うるさい」音の演出になります。
しかしテトリスエフェクトでは、
連打を早くしても、
音楽を邪魔しない早さ以上は
音が鳴らない様になっており、
これによって
「まるで音楽に合わせてテトリスをプレイしているかの様な感覚」
を、プレイヤーに与えることに成功しています。
音ゲーと同じような快感。
まず、この仕組みが秀逸。
※追記
この仕組み、クオンタイゼージョンと読んでいるそうです。
水口 クオンタイゼーションというのですが、適当にタップしても音楽の拍に合わせて再生されるプログラムになっています。
出典:「テトリス・エフェクト」には、やがて都市生活者に必須となる”新感覚が秘められている!?
そして、極め付けはコントローラーがウーファーの様に振動します。
もちろん、コントローラーから音が出ているわけではなく、
重低音の振動を、コントローラーの振動機能を使って表現しているのですね。
これが、人によるかもしれませんがとても気持ちよく、
車でドコドコ重低音を鳴らしている様な感じを与えてくれます。
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大音量で外でやったら気持ちいいだろうなぁ
ちなみに、ボーカルが入ってるBGMも結構あります。
贅を尽くした、ビジュアル演出がプレイヤーを「TRIP」させる
音の次は、ビジュアルの演出です。
このゲームのテーマは「JOURNEY」ということで、
ステージは様々な世界各地の情景を元にした背景が出てきます。
ステージによっては、音楽に合わせて画面がフラッシュしたり。
背景もグリグリ動きますし、
まぁとにかくプレイの邪魔をしない様、最大限の配慮をしながら
いかにプレイヤーに爽快感を与えるかどうかを考え尽くした
極上のビジュアルが、プレイヤーを快感へと導いて行きます。
正直、写真ではその魅力の10分の1も伝えられないです。
ニューヨークの摩天楼、民俗調、海の中、雪山、そして宇宙。。。
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あぁぁ 思い出しただけで気持ちよくなってくる
サブリミナル的に展開されるストーリーが、プレイヤーに至高の快感をもたらす
そして、その操作音・BGM・ビジュアルが、言葉を使わない抽象的な
「ストーリー」
を持っています。
プレイしていると、刻々と情景が変化していく。
音楽が、盛り上がるべきところでぐぐっと盛り上がって行き、
かと思えば大きく画面が切り替わった後、一気に静かな場面になったりする。
その間、テトリスのプレイを邪魔されることはありません。
プレイヤーがテトリスのプレイに集中しているのをいいことに、
サブリミナル的にストーリーを、潜在意識に埋め込んでくる。
この体験は、まさにデジタルドラッグと呼ぶべきものです。
そして嬉しいことに、そのデジタルドラッグは
「感動」
を感じさせる様にチューンされています。
この、ゲームをプレイしていて感動する感覚、私は
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古き良きJRPGの様だなぁ
と感じました。
剣と魔法が出てくるわけではありません。
悪の大魔王もいません。
しかし、コントローラーを握りながら感じる感情は、
小さな時に確かに、テレビの前で鳥肌が立った様な
「感動」
そのものだったんです。
近頃、ゲームで感動を感じたことないなぁ、と思ってる人は、
案外、その適切なアンサーはここに転がっているのかもしれません。
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なかなか綺麗にまとめたな わし
デメリット・やや難しすぎるゲーム難易度
さて、褒めちぎった後でちょっと欠点を。
シングルモードであり、FPSのキャンペーンに当たる「JOURNEY」ですが、
結構、難易度に歯ごたえがあります。
最初の方は、ゆったりとした難易度でとても気持ちよく遊べるのですが、
後半にいくにつれて、凄まじくテトリミノが落ちてくるスピードが速くなってきます。
それはいいんですが、難易度調整を「BEGINNER」にしても、
ゲームの後半はかなりの難しさを誇ります。
せっかくゲームの雰囲気がいいので、
「普段ゲームをやらない層も、とりあえずはゲームを通して体験できる」
くらいの、超やさしい難易度があったら、より広い人にオススメできるのになぁと思いました。
テトリスエフェクトは、正直言ってゲームであると同時に芸術作品です。
普段ゲームをやらない人にも感銘を与えられる可能性があるだけに、
この難易度の高さは惜しいところでした。
私は、かなりゲームをやる方ですがBEGINNERでのクリアがやっとでした。
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すごくしんどかったよ
また、ネットワークを活かしたモードもありますが、
スコアを競い合ったり、みんながプレイしているモードがわかったりと言ったくらいで、
シングルモードに大きく見劣りする「とりあえず感」がするのも事実です。
演出も、作り込まれたシングルモードに比べると、かなりやっつけ感が。
詰将棋みたいに決められた風に消してくモードとか、結構面白かったですけどね。笑
まぁ、 4,000円前後ですので、フルプライスのゲームよりは気軽に買えますし、
ゲームシステムはシンプルなテトリスなので、
ちょっと気持ちよくなりたいなぁと思った時に、気軽にプレイできるのも強みです。
そうそう、このゲームPSVR対応です。
普通にプレイして気持ちよかったのですが、
VRでプレイすると、そのトリップ具合は半端ないでしょう。
この為だけにPSVRを買うか・・・などと、一瞬思ってしまうくらいの魔力がありますね。